「ゆっくり」は「おそい」(slow)といういみがあります。
では、したのぶんはどういういみでしょう?
「またこんどゆっくりはなそう。」
「ゆっくりとやすんでください。」
「こんどゆっくりはなそう」
「こんどゆっくりはなそう」の「ゆっくり」は、スピードの「おそい」ではありません。
このばあいの「ゆっくり」は、「じかんによゆうがある」、「いそぐひつようがない」、そういうじょうたいで、はなそうということです。
①たとえば、
ひさしぶりにともだちにあいました。
たくさんはなしたい。でも、いまいそがしくてじかんがない。
そういうときに「またこんどゆっくりはなそう」ということができます。
②たとえば、
ともだちがこいびととわかれました。
なにがあったのかききたい。
でも、いましごとへいくところなのできいてるじかんがない。
そういうときは「またあとでゆっくりきかせて」ということができます。
なので、こういうばあいは「たくさんはなそう」や「くわしくきかせて」といういみにちかいです。
「ゆっくりやすんでください」
いそがしいじきなどは、「にちようびはゆっくりやすんでね」といわれるかもしれません。
このばあいも「おそくやすむ」ではないですね。
いそがしいじきにたいして、「おちついて、ゆったりと、せかせかせずに、じかんにおわれることなく、やすんでください」というようなかんじです。
ここではあまり「ゆっくり」にいみはありません。
いま「いそがしい」「じゅうぶんにやすむじかんがない」というのがポイントです。
それにたいして「ゆっくり」ということばがでてくるのです。
「ちょっとゆっくりしよう」
「ちょっとゆっくりしよう」こういうことばもきくかもしれません。
これも「ゆっくり(やすもう)」といういみにちかいです。
①たとえば、
やまをのぼっていて、「ちょっとここらへんでゆっくりしよう」というと、「ちょっとやすもう」ということです。
「ペースをおとす」
①たとえば、
しごとでつぎつぎとやることがある、やすむひまもなくいそがしい。
「ちょっとゆっくりしよう」
「ちょっとやすもう」といういみもあれば、「ちょっとしごとのペースをおとそう」といういみもあります。
「ペースをおそくしよう」といういみなので、わかりやすいかもしれませんね。
このばあいも、「いまいそがしい」、「いまペースがはやい」、など「いま」とたいひされていることがポイントです。
「いそがしい」、「じかんがない」ことにたいして「ゆっくり」ということばがでてくるのですね。